レインコードだ〜っとかんそう【ネタバレあり】

 う〜〜〜ん……。ダンガンロンパ1・2レベルを期待してしまっていたからか、思ったより、という感じ。面白くないわけではいし、新規IPでここまで出せるのはやっぱりすごい。ただ、途中までよかったのに、ラストバトルで急ブレーキがかかってオチがとんでもなく弱かったので、なんか微妙……と思って終わってしまった。

 謎を解いてみんなを幸せにするという考えがいまいちよくわからず、最後まで置いてけぼり。FF5序盤で道が崩落かなんかしてどこも通れないって言ってるのに、バッツの「でも、行かなくちゃ!」でなんとかなってしまったときの気分を思い出した。

 事件も比較的単純なトリックで、物足りなさを感じてしまった。わからなくてストレスがたまることがないと考えればいいっちゃいいのかなあ。ダンガンロンパ1が後半あまりにしんどくて、2で最初から低難易度にした記憶がある。

 「ダンガンロンパといえばピンクの血」を逆手に取ったのは面白かった。あとは全体的にいろんな作品のオマージュや、馴染みのある表現が出てきて、やりやすい傍ら展開の予想がつきやすくて良いような悪いような(一部はただ似てるだけかもだけど)。肉まんのところはゼノギアスっぽかったけど、他にもマカオの事件もあるし、カニバリズム系異食系はこのあたりのストーリーで頭打ちかなーと思ったり。

 「複製品が本物になりたがる」とかレプリカモノでは逃れられないストーリーなんですかね。どこにでもある作品展開だなと。それに「相棒との別れ」とか、こういうよくある展開への「どっかで見たことある」はがっかりするに十分だった。

 

 ヤコウが死んだとき、みんなとヤコウの絆は深まっていたようだけど、私との絆は別に深まっていなかったので、「まあ子安だししょうがないよな」という感じだった。私よりヴィヴィアのほうが仲良くなってた。

 「探偵との語らい」も本編のどこで差し込まれているのかピンとこなかった(本編は間髪入れずに進んでいる感じがある)。とはいえそこで語られる各キャラクターの裏設定(ハララさんの猫好きとか)がわりと普通だったからか、特別愛着もわかず……。

 

 エピローグでホムンクルスがみんな揃って自分の存在を受け入れているのも、話がうまくいきすぎて違和感があった。自由に街の外に出られるようになりました!っていうのも、いやいやうっかり凶暴化することがあったらどうするんだとか。協定結んでるんだろうけどさ。あっさり代替栄養食が見つかるのも、いやマコトさあ……ってならない?

 そしてマコトが人間を拐って食肉にしてたのは、外の世界にはある程度情報を伏せられて届けられたか完全に隠蔽されたかしたのか、まったく裁かれてないのは納得いかなかった。自分でどっかでけじめをつけるのかもしれないとはいえ。

 意図的に理想的な世界にしたんだと思うけど、よりいっそうの不気味な街になったのを、きれいな言葉で見えなくしているだけのようで、好きじゃないオチでした。

 あと未解決事件を解決するより根本的に事件が起きないようにしないと死に神ちゃんに一生会えないのでは……。

 

 システム面はロードがめちゃめちゃ長いのと、最後謎迷宮を去るか残るかの二択チョイスのときにマコトの謎怪人が消えてなくて近づくとガシーン!って音がなるのどうにかしてほしい。UIはそんな悪いところはなかったと思います。とにかくホントにロードが長い。プレステで出してほしかったですね……。