1300円のパスタ。
こっちは1300円の映画。
いやもうこんなに酷い映画久々に観たっていうくらい酷い出来で(井浦新と田中麗奈とコムアイを除く)、5、6回途中で帰ろうかと思ったくらい。席が端じゃなかったから立たなかっただけ。演技は下手だし演出もチープ、だけど役者だけは立派。これ観るなら本なり記事なり読んだほうがよほどマシなのでは。
こういう映画が大々的に公開されるというのは意義があるとは思いつつ、楽しみにしていただけに落胆がすごいです。テーマがどうという話の前に映画として観るのはかなりつらいものがある。再現ドラマだと思い込めばまあまだ観られるかな……。あと仕方がないけど馬がサラブレッドなのも地味にきになる。
あらゆる差別発言に良くも悪くもすかさず漏らさず反論が飛んでくるので、子どもに見せるにはいいかもしれませんが、ゆえに余白がなく観客に思案する時間を与えなくなっています。さらに矢のようにシーンが切り替わっていくので今のなんだったの?みたいなのが多すぎる。これ必要?って感じのラブシーンは覚えてるだけで4回ある。あれほんと必要? 柄本明のくだりいる? 東出昌大と田中麗奈のあれなに? ていうか井浦新と田中麗奈の役どころは本当に必要だったのかすら私にはわかりません。欲張りセットで挿し込まれた亀戸事件も別個でやったほうがましだったんじゃないかと。1300円で済んでよかったというのが正直な気持ちです。
ドキュメンタリー映画で観たかったなと思いました。